50代からの海外転職入門

海外転職における英文CV・英文レジュメとは?

日本国内での転職活動とは異なり、海外での転職活動では「英文CV」や「英文レジュメ」の提出が求められます。日本の履歴書や職務経歴書とは書式・内容とも大きく異なるため、日本語のものをそのまま英語に翻訳するだけでは使えません。では、どのように英文CV・レジュメの準備をすれば良いのでしょうか?以下で詳しくご紹介していきます。

日本の履歴書、職務経歴書との違い

違いについて、フォーマットと内容から説明します。

フォーマットの違い

日本では履歴書と職務経歴書の2種類が必要で、履歴書では定型の書式を使うのが一般的です。しかし、英文CV・レジュメは書類をひとつにまとめる必要があり、また全員が使うべきとされる定型書式は存在しません。逆に言うと、書き手の工夫や特色を活かして作成することができます。

内容の違い

日本の履歴書には生年月日や学歴などの基本情報、入社日・退職日などを簡潔に記載しますが、英文CV・レジュメでは、自分のスキルや経験を強調することが中心となります。

英文CVと英文レジュメの違い

「英文CV」や「英文レジュメ」と並記していますが、両者の違いは何でしょうか?

長さ

CV(カリキュラム・ビタエ、Curriculum Vitae)は学歴や職歴、研究、賞など、キャリアの全ての詳細を記載するため、長さが数ページにわたることがあります。一方、レジュメ(Resume)は1~2ページにまとめた短い形式のものが一般的です。

使用目的

CVは学術的な職種や研究職、専門職などでの応募時に求められることが多いです。レジュメは一般的なビジネス転職の際に使用されます。

英文レジュメの書き方

こちらでは一般的なレジュメの書き方についてご案内します。

時系列の項目は、すべて最新のものから逆順に記載することにご注意ください。

パーソナル情報:氏名、住所、電話番号、Eメールアドレスを記載します。
職務の目的:  応募する職種や目的を簡潔に記述します。
経歴:     最新の職歴から逆順に記載します。
スキル:    使用できる技術や言語、専門知識を記載します。
学歴:     最新の学歴から逆順に記載します。
賞・資格:   受賞歴や資格を記載します。

以下は、IT企業のビジネスアナリストに応募する際のレジュメの例です。

John Tanaka
Tokyo, Japan
Phone: 012-3456-7890
Email: john.tanaka@email.com

Objective: Seeking a position as a Business Analyst in a global IT company where I can utilize my analytical skills and 5 years of experience in project management.

Experience:
2022 - Present: Project Manager at ABC Corp, Tokyo
- Led a team of 10 members for software development projects.
- Successfully delivered 3 major projects on time and within budget.

2019 - 2022: Assistant Manager at XYZ Tech, Osaka
- Assisted in planning and execution of IT projects.
- Conducted market research and data analysis.

Skills:
Proficient in Python, SQL, and Excel.
Fluent in English and Japanese.
Strong analytical and problem-solving skills.

Education:
2020: Master's in Business Administration, Tokyo University
2018: Bachelor's in Information Systems, Osaka University

Certifications:
2021: Certified Business Analyst
2019: Project Management Professional (PMP)

参考サイト

英文CV・英文レジュメの作成に役立つサイトを3つご紹介します:
基本的なフォーマットや内容を理解するための参考資料にしてくださいね。

Resume Genius
様々な職種や経歴に合わせたテンプレートやヒントを提供しているサイトです。

The Muse
キャリアアドバイスやレジュメ作成のガイドが詳細に掲載されています。

Indeed Career Guide
世界最大級の求人情報サイトであるIndeedが運営するキャリアガイド。レジュメやカバーレターの作成方法を詳しく解説しています。

英文CV・英文レジュメの添削は必要か?

「英文レジュメ 添削」で検索すると、添削サービスが多く出てきます。転職エージェントや英語ネイティブ、元外資系企業採用担当者などによるものです。また、添削ではなく作成から請け負うサービスもあるようです。

個人的な意見ですが、日本語をそのまま英語にすると不自然な言い回しになることが多く(例:日本語は名詞中心、英語は動詞中心という特徴があるため、直訳ベースでは名詞過多となります)、また、英語圏での決まり文句を知らず遠回りな表現を使ってしまうことで、専門性を疑問視されるなどのリスクもあるため、レジュメを新しく作成したときに1度添削を受けることをお勧めします。ただし、添削を受けるのは1度だけでよく、職歴を追加するなどの細かい修正時にまで利用する必要はないかと思います。

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